看護師人生において最初の難関である国家試験。学生の最後の試練。
看護師国家試験の合格率は90%以上。しかし、毎年落ちている人がいるのも事実です。
自分がその10%にならないか、ちゃんと国家試験に合格できるのか、不安になりますよね。安心して下さい。この記事を読むことで、不安が解消されます。そして、絶対に合格できます。
重要なことはひたすら勉強するのではなく、効率的に勉強することです。
- 国家試験の模擬試験を解いているが合格点に届いていない
- どう勉強したらいいか分からない。勉強方法やスケジュール、勉強時間が知りたい
- 問題集が多すぎて何を使っていいのかわからない。
こういった悩みを抱えていませんか?とっっっっても良く分かります!
KAIは4年生の夏終わりから勉強を始めましたが、どれだけ勉強しても、本番に点数が取れるか心配でした。
- 4年生の公立大学卒業
- 現役の精神科看護師
- 看護師、保健師、第1種衛生管理者の免許あり
- 必修、一般ともに8割以上で合格
KAIは出身大学で購入した教材と過去問だけを使用したのですが、その年の私の学年は合格率98%を達成しています。
KAIは面倒臭がりなので、ノートにまとめたり色を付けたりは全くしていません。というか無駄です(笑)
この記事では、効率よく最短の勉強時間で合格するための勉強方法について解説します。
やることは1つだけです。記事を読み終えたら即行動しましょう。行動あるのみです。
看護学生は常に忙しい存在です。実習、就職試験、国家試験が重なるのでスケジュール管理が重要になります。これから就職活動を始める、という方は「就職先が決まらない?看護学生の就職について実体験で解説します!」を読んで準備をすすめてくださいね。
国家試験の準備と同時にいらなくなった教科書も処理しましょう。「看護師の教科書はどうしてる?必要ないのですぐに売るべき!【メディカルマイスターがおすすめ】」を読んでお小遣いにしちゃってくださいね。
看護師国家試験の概要について
看護師国家試験の難易度はどれくらい?
まず大前提として看護師国家試験は毎年合格率が90%の試験になります。看護師国家試験は他の専門職の資格に比べて、非常に問題が易しく、合格しやすいという特徴があります。
国家試験の中でも、難易度で言えばかなり簡単なほうです。これは厳しい実習を乗り越え。知識が身についているので当然の結果でもあります。さらにいえば、看護師は常に人材不足です。国家としてもなるべく看護師を増やしていきたいんですよね。
これから勉強方法について具体的に解説していきますが、
KAIは試験本番で3回の見直しをしながらがっつり睡眠がとれるくらい、時間が余りました。
しっかり対策さえすれば、非常に簡単な試験であると分かりますね。
国家試験に最短で合格するための問題集を紹介
- QB Select必修
- QB(クエスチョンバンク)
- RB(レビューブック)
- 対象看護
RBはQBの解説本です。赤文字になっていて赤いシートを使用して重要語句が隠せるようになっています。
ここで注意してほしい点があります。それは、暗記から始めないこと!
人間の頭は間違えることで覚えます。暗記しようとして隠して読むのではなく、実際に問題を解いて考えて間違えて勉強していきましょう。
つまり、RBを読むのではなく、問題集であるQBを解くことから始めるべきでしょう。そして、RBは非常に浅い解説しか乗っていない本なので、対症看護を持っているとベストです。対症看護には「解剖生理と必要な治療、検査、看護」が網羅されていますので、これを読んで知識を深めていきましょう。
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国家試験の勉強スケジュールは?
3年目から勉強をはじめた!4年目の卒研が終わってから始めた!色んな合格体験談がありますよね。だれもが気になる勉強を始める時期についてですが、
国家試験の勉強を始めるのは、最終学年の夏でOKです。全然間に合います。
KAIの実際の勉強スケジュール | 行った勉強 |
---|---|
4年生8月~10月 | セレクト必修を解いてアプリで復習 QBを1日1単元 |
10月~12月 | QBを1日1単元、過去問題を3年分解く |
1月~2月 | QBで繰り返し間違えたところを重点的に復習 |
KAIは就職に1回落ちているので、8月から本格的に勉強を開始しました。ズボラなので、春から勉強している人をしり目にずっと遊んでましたね(笑)
必修が何よりも一番重要ですからセレクト必修をすべて解きました。さらに空き時間にはアプリで復習するという勉強方法をしていました。
必修を並行してQBは1日1単元を目標に継続していましたが、できない日ももちろんありました。模擬試験もちょくちょく受けていたのですが、点数は学年でも下から数えたほうが早かった気がします。
それでも1月の時点でQB3周が終了。この時点でかなり実力がついていたので、模擬試験も余裕で、本番にはリラックスして臨むことができましたよ。
勉強時間はどれくらいがベスト?
気になる勉強時間ですが、これは人それぞれです。人間が集中できる時間って大体15分くらいなんですよね。
QBをやりきることを考えると、1単元を1日で終わらせる感覚で行きましょう。1単元は大体6時間くらいですかね。ただ解くだけではなく、調べたり復習する時間も込めた場合です。もし時間にゆとりがあるという人は、1単元の半分でも大丈夫です。
1日6時間勉強すると考えれば、QBは余裕で終わりますね。1か月でQB1週は余裕でしょう。
ただし、頭に詰め込みすぎても人間は記憶できるようになっていません。せっかく勉強したのに暗記ができていないことがよくあります。
暗記には睡眠が非常に重要な役割を果たしています。効率的な勉強をするためにも「【学生必見】記憶するには睡眠が最重要【国家試験対策】」を必ずお読みください。1分野ずつじっくりやりましょう。
看護師国家試験の勉強方法
それではさっそく本題に移っていきましょう。看護師国家試験の勉強方法とは…結論から伝えます。
必修を完璧にしましょう。
QB3周し過去問3年分を解きましょう。
そして解剖生理に特化しましょう。
これで確実に7割超えます。
QB Select必修で必修を完璧にしよう!
国家試験の第1目標は必修を完璧にすることです。
なぜなら、必修問題を落とすと問答無用で失格だからです。必修問題は合格のためには80%以上、つまり50問中40問正解する必要があります。
KAIは46点でしたが、必修に関して行った勉強はセレクト必修を繰り返し解き、アプリで復習することでした。
アプリは本格的な勉強には向いていませんが、ふとした時にすぐ振り返りができるので良く使っていましたね。
ここを最初に終えてしまえば不安が消えますので、安心して次のステップに行けます。
QBを3周しRBで復習
必修が完璧になったらQBを3周解きます。そしてわからないことはRBで確認しましょう。
- 1週目は何も見ないで解く。分からない部分、不安な部分をチェックしRBで確認
- 2週目は1週目でチェックした問題のみ解く。ここでも解けない問題をRBでチェック。
- 3周目は2週目で解けなかった問題のみ解く。
上記の流れで、一般問題、状況設定問題が7割以上解けます。
というのも、実はQBは過去の国家試験問題をまとめたものだからです。看護師国家試験は毎年問題がアップデートされますが、本質は変わっていません。医療が進化しているといっても、覚えていてほしい重症な部分は変わらないのです。
ちなみに、一般問題と状況設定問題は250点満点。毎年の合格点数を見る限り、160点くらいがボーダーになりますね。
つまり6割だと危ないので、7割を目指しましょう。
ちなみに、KAIはQBと過去問のみを使用して一般問題、状況設定問題が200点でした。
満点を取る必要はなく、あくまでも7割を目指しましょう。完璧を目指すと挫折します。
何よりも解剖生理を勉強しよう
QB3周でも合格はできますが、解剖生理を勉強することでより余裕を持った点数が取れます。
- 解剖生理の知識があれば、患者の体にどんな変化があり、どんな症状がでるか分かる。
- 症状がわかれば、その症状に対する看護がわかる。
- 国家試験で点数を取るには解剖生理が一番重要。
具体例を挙げて説明しますね。(2018年、国家試験より)
Aさん(19歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、Aさんの両親が訪ねてみると、Aさんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。Aさんは統合失調症と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。入院後1か月。Aさんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。
身体所見:身長170cm、6時の体重60kg、17時の体重63kg、体温36.4℃、呼吸数18/分、脈拍76/分、血圧124/70mmHg。
検査所見:クレアチンキナーゼCK190IU/LU/L、空腹時血糖102mg/dL、HbA1c 5.0%、Na 128mEq/L、K 3.5mEq/L、総コレステロール180mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL。
Aさんの状況で最も考えられるのはどれか。
1. 水中毒 2. 悪性症候群
3. セロトニン症候群 4. メタボリック症候群
答えは1の水中毒
まずは解剖生理の考え方
・身体既往なし、身長体重は問題なし。いや、6時から17時の間に3㎏も増えてるのはおかしくないか?VSも問題ないし、検査値が怪しいな
・CKが少し高い、血糖値は問題ない。NaとKが低い。CKはよくわからないけど、NaとKが低いのはなんか聞いたことある。電解質の異常?
次に病態と症状
・メタボはありえない。残りは3つだけどどんな病態だっけ。
・悪性症候群はなんか聞いたことがある気がする…セロトニン症候群とか意味不明
・ぼーっとしている、頭痛と倦怠感がある。電解質に異常があるから、水分に関係した病気じゃないか?
最後に看護
・水分の飲みすぎかもしれないから本人に確認し観察しよう
・問題があったら飲水管理を提案してみようかな
ここで重要なのは、2点です。
- 病態がわかれば、すぐに問題がとける。でも病態を覚えるのは学生には厳しい。
- もし病態がわからなくても、解剖生理の知識があれば解ける
セロトニン症候群や悪性症候群は精神科特有の病気なので、病態を覚えるのはかなり難しいです。しかし、解剖生理がわかれば何となく電解質の異常→水分?と考えられます。
つまり、解剖生理の知識があれば問題は解けます。
このように国家試験は、解剖生理を理解していれば解ける問題がほとんどです。看護師のアセスメント、行動に至るまでには解剖生理が必要ですから、RBと対症看護をがんがん使っていきましょう。
不安な人がするべき対策とは?
上記の勉強方法を実践した。でもまだ不安なんです。そういった方はこの記事をぜひ読んでください。
もっと余裕をもって試験に臨めます。
過去問題集を3年分解く
過去問を3年分解きましょう。看護師国家試験って実は問題がパターン化しています。大体3年周期で変わっているので、3年分以上は解く必要がありません。
過去問題を最後におすすめするのは理由があります。
それは、最初に過去問を解いてしまうと合格点に届かず落ち込むからです。
KAIは4年目の夏の時点で過去問に挑戦しましたが、全く合格点に届かず、かなり焦ったのを覚えています。まずは、学校の模擬試験を実力を試す場として利用してください。そして、最後に実力がついてから過去問を解くと、問題が簡単に感じて自信がつきます。
自信がついた状態で試験に臨むために、過去問題は最後に解くようにしましょう。そして間違った部分だけ復習しましょう。3日あれば十分ですよね。
看護師国家試験対策のアプリを使用する
看護師国家試験のアプリは使用していても損がありません。むしろ大活躍です。
アプリの使用目的は、「スキマ時間での復習」です。つまらない授業の途中や、アルバイト、移動時間をうまく活用する上でアプリは欠かせません。
KAIが使用していたのはこちら。
ただし、注意点があります。それは「アプリだけで勉強しようとしないこと」です。
アプリを使用すれば分かりますが、解説が非常に残念です。浅いので、あまり知識が身に付きません。
よって、必修やQBなどの問題集を沢山解いた後の復習目的で使用しましょう。KAIは深夜のコンビニバイトをしていたので、客が来ない間ずっと勉強していましたよ(笑)
試験に対する心構えで不安を消す
大前提として、看護師国家試験は落とすことが目的ではありません。
90%以上が合格するということは、すなわち10%しか落ちない。ということです。
この10%は実習をギリギリで切り抜けて、勉強もしていない人たちです。苦しい学生生活を耐え抜き、必死に勉強している皆さんが落ちることはまずないでしょう。安心してください。
勉強をしたのに落ちる理由として考えられるのは、
- 必修が80%以上取れなかった。
- 受験番号と名前の記載を間違えてしまった。
- マークシートのずれがあった。
上記の3つです。ケアレスミスで国家試験を落ちた!という人は毎年必ずいます。滅茶苦茶落ち込みますよね。試験が近づいてきたら、当日はケアレスミスをなくすことに集中しましょう。
安心してください。QB3週していれば、試験時間が1時間以上余ります。間違いありません。
KAIは3回は見直ししましたし、名前と受験番号を5回くらい確認しました。それでも試験時間は1時間以上余ったので、爆睡していたのを覚えています。
看護師国家試験対策としてやってはいけないこと
ここまでは行うべきことについて解説してきましたが、逆にこれだけはやってはいけない!という事を解説していきます。
きれいなノートを作ろうとすること
自分なりにまとめたノートを作ろうとする人がいます。細かい作業が得意で几帳面な方に多いと思いますが、
ノート作成は国家試験対策においては時間の無駄です。
時間に余裕があるし、どうしてもつくりたいのよ!という方は止めません。
しかし、考えてほしいのです。そもそもですが、RBとQBで国家試験対策はほぼ完結しています。見やすくするための工夫をしてくれていますし、付箋をつけて間違った部分だけをすぐ見れるようにカスタマイズも可能です。足りない部分は直接書き込めばいいだけの話です。
ノートを作ることが目的になる人がいるので、要注意ですよ。
解けない問題に固執すること
QBには過去問の正答率が記載されています。
重要なのは70%以上の問題は確実に抑えること、そして30%以下の問題には固執しないことです。
みんなが解ける問題という事はそれだけ簡単な問題です。ここを落としていては合格できません。逆に、みんなが解けない問題は解けなくてもOKです。
余裕があれば30%以下の問題も解けるよう勉強するべきです。しかし、効率的に勉強したいのであれば、30%以下の問題はスルーするのも1つの勉強方法です。
実際の試験の問題でも、「これはマジで意味が分からない」という問題がいくつも出てきます。この問題に時間を掛けてしまうと、解けるはずだった別の問題に使える時間が少なくなります。それでは本末転倒ですよね。
分からない問題は適当にマークして、スッと次の問題に行くことも非常に重要ですよ。
まとめ
ここまで看護師国家試験の勉強方法について書いてきました。
- QB Select必修を完璧にする
- QBを3周する。わからない部分をRBで確認する。(ここで合格レベルになっている)
- 余裕があれば、解剖生理を勉強する。おすすめは対症看護。
- 解剖生理がわかれば、ほとんどの問題は解ける
- 不安なら過去問題集を3回とく。
- ケアレスミスをなくすべき
- ノート作成は時間の無駄なので行わない
- 解けない問題に固執しない
皆さんが合格して、同じ看護師として働けることを楽しみにしています。
国家試験を突破し、輝かしい未来を目指して頑張っていきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。