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【4年目看護師が考える】新卒精神科看護師の給料は高いのか?安いのか?【年収も手取りもすべて公開!】

来年から看護師になる学生、または転職を考えている看護師の方に向けた記事になります。看護師は一般的には高給取りといわれている職業ですが、本当にそうでしょうか?

「看護師 給料」で検索して出てくる給料の額は、平均年齢35歳くらいなので、まったく参考になりませんよね。

そこで、今回の記事では初任給とか手当とか、本当は実際にどれくらい上がるんだよ!という方に向けて、看護師4年目のKAIが看護師の給料事情について語っていきます。

<strong>✔こんな悩みを解決</strong>

・看護師の給料はどれくらいなの?手取りは?年収は?基本給は?
・夜勤をやらないと給料が低いって本当?
・将来性はあるの?どれくらい給料が上がっていくの?

<strong>✔記事の信頼性</strong>

・地方公立大学出身

・看護師、保健師、第1種衛生管理者

・5年間の看護師経験あり。現在は修士課程精神看護学専攻

・病棟主任、プリセプター経験、教育委員会所属、実習指導経験

・精神科スーパー救急病棟勤務

結論から言います。

看護師の給料は働き始めは周りと比較して、高いです。ただし、殆ど昇給しないため年収はあまり変わりません。30代ごろには周りとの差はなくなっているでしょう。

看護師が昇給をするためには、キャリアアップが重要となってきます。

看護師の給料の平均、手取り、年収について

看護師の給料の平均

平均給与ボーナス
看護師320,700746,600
準看護師279,200670,800
看護補助者213,100462,800
(平成30年賃金構造基本統計調査)

平均給与は諸手当(夜勤手当など)も含めたものになります。

単純計算で32万×12+74万=年収は460万程度。

手取りは大体額面の8割といわれているので、

計算してみると460万×0.8=手取りは368万。

看護師の平均年齢は35歳程度。つまり看護師経験10年のベテラン選手の平均が32万ですよ。ハッキリ言って微妙です。すごく高いとは言えないのが実情です。安定している仕事なのは間違いないのですが…

新卒看護師の給料の平均は同年代に比べると高い

ついでに新卒看護師の平均の給料と10年目看護師の給料を調べてみました。

平均給与
高卒+3年課程卒の新卒看護師  263,551
大卒の新卒看護師 271,381
勤続10年の看護師
(31~32歳、非管理職)
 322,111
(2018年日本看護協会)

上記の表から計算し額面だと27万×12+80万=年収は404万

手取りは、404×0.8=323万

他業種の新卒平均は額面で300万円程度です。そのため、新卒であることをふまえると、実は他業種の新卒平均は額面で300万円程度もらっているほうなんですよね。

ただし、注意点があります。

それは、10年目との給料の差がたったの5万円であること。単純計算で年間5千円くらいしか上昇していません…。

他の職業に比べて、昇給が非常にしにくい職業であることが分かります。

看護師の基本給が上がらないのはなぜか?

なぜ昇給額が少ないと思いますか?ズバリ、昇給しない理由は病院経営の問題です。簡単に言うと、

手当の金額を上げ基本給を下げることで、ボーナスを減らし病院のコストを削減しようとしているのです。

病棟には看護師が10数名います。年収450万の看護師が10数人。年間どれだけコストがかかるか想像できますよね?

病院には絶対必要な看護師が、実は病院経営を圧迫しているという事実が笑えます。ちなみにKAIの昇給は毎年4000円でした。看護師の給料がなぜ低いのか気になる人は「看護師の給料が低い理由【金持ち父さん貧乏父さんを使って解説】」をお読みください。

勤務先ごとの給料の平均はどれくらいか?

勤務先ごとの給料は以下の通りです。(2018年日本看護協会)

一番高いのは社会保険関係団体です。

健康保険組合およびその連合会、共済組合およびその連合会、国民健康保険組合 …等ですね。

逆に一番安いのは、医療法人です。いわゆる民間病院ですね。

表を見ると分かる通り、勤務先ごとで給料の大きな違いはないようです。

KAIの新卒時代の給料、基本給、給料明細

大卒看護師の給料明細の内訳を図にしたのでご覧ください。

基本給調整手当皆勤手当夜勤手当時間外手当
200,00050,00010,00028,00030,000
月給   ボーナス年収
318,000  800,0004,616,000
内訳と各手当について
  1. 基本給は、その名の通り基本の固定された給料。
  2. 調整手当は、病院側にとっての調整という意味です、資格手当のようなものです。
  3. 皆勤手当ては無遅刻無欠席の月にもらえます。健康第一。
  4. 夜勤手当は1回7000円。月に4回計算
  5. 時間外手当は残業代ですね。変動しますけど大体このくらいです。

同じ20代の社会人と比較するとかなり給料はいいです。(もちろん大企業や外資系は除いてください…

月33万くらいから税金や保険料を引かれるので、手取りで25万くらい。ボーナスは基本給の4.0か月分基本給が20万というのは実はかなり安いです。

夜勤手当は1回7千円。僕の勤める病院は3交代制ですが、2交代の病院であれば1万以上もらえる病院がほとんどです。実は夜勤手当は完全に病院ごとに決める形になっており、就職時にしっかり確認するべきポイントです。夜勤について気になる方は「看護師の夜勤の時間は決まっていない?【手当も勤務時間も違います】」をお読みください。

KAIの給料明細を見ると分かりますが、結論から言って、看護師は夜勤と残業で稼いでいるといっても過言ではないでしょう。

ちなみに男性と女性で給料の差は、まったくありません。

安定性があり、転職がしやすい

給料は低いけど、将来性と安定性はあると断言できます。なぜなら働ける場所がたくさんあり、つねに人材不足だからです。看護師といえば病院を思い浮かべると思います。

看護師が活躍できる場所!

大学院で研究職

大学や専門学校で教員

企業看護師

行政保健師

施設の看護師

訪問看護師

など、看護師の働く場は非常に豊富です。

厚生労働省は2025年には6~27万人看護師が不足すると発表しています。つまり今後も需要が減ることはないでしょう。

日本は慢性的に看護師不足であり、リストラはありえません。KAIの勤める病院では時短のママさんナースがたくさん在籍しています。社会人から看護師になった方も沢山いますしね。


ここまで看護師の給料の実際について話しました。

では、昇給が望めない看護師はどのように給料を上げたらいいのでしょうか?

看護師の安い給料を上げるにはどうしたらいい?

選択肢は5つあります。

  • 役職につく
  • 資格で給料UP
  • 専門看護師や認定看護師になる
  • 転職する
  • 夜勤バイトや単発バイトをする

役職に就く

まずは役職に就くことです。役職に就くと手当がもらえます。看護業界での役職の順位は、下記のようになります。

  1. 看護部長
  2. 看護師長
  3. 主任
  4. 副主任

一般的には5年目以降に役職に就く方が多いです。役職に就くには豊富な知識と経験、マネジメント力が必要となります。つまり能力の高い人が昇給するわけですね。(勤続年数重視の古い病院もあります)

Kaiは主任を目指して奮闘中です。努力次第で未来は変わりますね。→おかげさまで2021年に主任へと昇格しました!(2021/7/9)手当の額は15,000でした。

新卒で看護師になる方であれば、まずは自分の領域でひたすら勉強と経験を積むのが一番です。役職経験があれば転職にも非常に有利になります。目指しておいて損はないでしょう!

資格で給料アップ

資格を取ることで昇給を目指せます。実は看護師は他の専門資格を取りやすいという利点があります。

看護師が取得可能な資格

保健師

助産師

・社会福祉士

精神保健福祉士

公認心理士

ケアマネージャー

条件は複雑ですが、実際に働きながら上記の資格を取っている方はかなり多くいます

保健師や助産師は大学院に行くことで取得可能ですし、他の資格は経験年数があれば試験を受ける資格ができます。そして資格があると資格手当が出ます。KAIは保健師を持っているので1万円の手当がついています。

もし今学生なら、絶対に保健師はとるべきです。ほとんどの病院で資格手当がつきます。保健師について詳しくしりたい!というかたは「看護学生は保健師資格を絶対に取得しよう【人生が有利になります】」をチェックしてください。

勉強と経験が必要ですが、現場に生かすことができるため資格を取るのは非常におすすめですよ。

専門看護師や認定看護師になる

手当が5千円くらいつきますが、昇給のためというよりは自身のスキルアップのためにとる方が多いです。

専門看護師制度は、「複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかること」を目的としています。

認定看護制度は、 「特定の看護分野において、熟練した看護技術及び知識を用いて、水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送りだすことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上を図ること」を目的としています。

どちらの資格も勉強し、研修を必要な期間受ける必要があります。時間を投資して、スキルを上げることで昇給につながります。

給料が上がる職場に転職する

そもそも働いている職場の給料が低い場合があります。平均の給料よりも低い場合は、転職をするという選択しもありです。

資格を取ったり、役職に就くより、転職のほうが手っ取り早く年収がUPします。

転職先では経験手当、といって前職での経験をもとに手当や基本給を上げる制度があります。今の職場で評価されなくても、違う職場では重宝するスキルもあります。転職は本当に価値ありです。自分で探すよりも、転職サイトを活用するほうがおすすめですね。

転職サイトについて詳しく知りたい!あまりよくわからない!という方は看護師転職におすすめのサイト・転職エージェント4つを比較【複数登録でOK】を読んで準備をしておきましょう。

夜勤バイトや単発バイトをする

常勤として働きながら、バイトをすることで簡単に年収を上げることができます。

看護師の夜勤バイトは1回3万円もめずらしくありません。

施設などのバイトであれば、おむつ交換やVS測定をして、5時間仮眠をとれることもあります。Kaiも実際に施設のバイトをしていたことがありますが、殆ど寝てるだけでこんなに楽でいいのかと思いました。(笑)

看護師は需要が多く、単発のバイトも求人多数です。単発バイトを探している場合は「単発案件が豊富?MCナースネットで年収を爆上げ【現役看護師が解説】」をお読みください。

訪問看護のバイト、採血のバイト、ツアーナース、フェスのナースなどもお勧めです。

今最もおすすめのバイトはコロナワクチン接種のバイトです!高時給で拘束時間も短い最高のバイトです。看護師の単発バイトは何がいい?今しかできないコロナワクチン接種バイトはおすすめなのか?【東京での体験談付き】を読んで、コロナワクチンバイトをはじめてください!

まとめ

今回は看護師の給料事情について書いてきましたが、いかがだったでしょうか。

まとめ
  1. 10年目看護師の給料は平均32万。ボーナスは76万。年収は460万。手取りで370万程度である
  2. 新卒看護師の給料の平均は27万。年収は404万程度。
  3. 新卒看護師は同年代と比較するともらっているほうだが、昇給しにくい。
  4. 精神科看護師のKAIの新卒年収は460万程度。
  5. 看護師が昇給を目指すには、役職に就く、資格を取る、専門看護師や認定看護師になる等の選択肢がある
  6. 手っ取り早く昇給できるのは転職か単発バイトをすること。

こんな記事を書いておいて何なんですが、看護師の年収は600万円で打ち止め?【年収ベースで考えるのはやめるべき】という記事も書いています。年収ベースで生きていくと不幸になるよ、っていうの科学的に語っています。この心理学を知っておかないと人生損するかもしれません。ぜひ確認してください。

看護師を目指している方、精神科への転職を考えている方は参考にしていただけると嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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