看護学生の就職活動ってすごく大変ですよね。というのも就職先自体は沢山あるのですが、活動時期に必ず実習が被っているからです。大学生であれば皆が動き始めるのは大体3年目の夏か冬です。その時期は、看護学生の期間で最も面倒くさい実習を長期間行っている時期です。
実習の事前学習、レポートに追われている中で就職活動について考えるのってすごく大変です。正直お腹が痛くなります。
そんなしんどい期間、なるべくなら就職活動も楽をしたいですよね?
看護学生の就職活動は完全に情報戦です。情報がなければただただ出遅れていくだけです。安心してください。
今回は地方から東京に出てきて、就職活動を乗り切ったKAIが実際の就職活動の内容について語ります。すべての人に当てはまるわけではありませんが、少しでも参考になれば幸いです。
・看護学生の就職活動はいつから始めればいいの?決まらないこともあるの?
・どんな就職先がいいの?選び方は?
・どんな試験があって、どうやって対策したらいいの?説明会ってなに?
・地方公立大学出身
・看護師、保健師、第1種衛生管理者
・現役の4年目看護師、病棟主任、プリセプター経験、教育委員会所属、実習指導経験
・精神科スーパー救急病棟勤務
・インターンは6つ参加、就職試験は1回落ちていて2回目で合格しています。
そもそも、まだ自分が行きたい病院や科が決まっていない方も多いかもしれません。そんな方にも、KAIの失敗体験を伝えつつ、病院選びから分かりやすく解説していきます。
もしまだ本格的な実習が始まっていないのであれば、Amazon Prime Studentは看護学生にこそおすすめ!【使用しないと本当に損です】を読んでPrime Studentに登録して無料の6か月体験をはじめましょう!学生のうちしか登録できない最強の会員サービスが受けれらます。
目次
KAIの看護学生時代の就職活動の流れ
ここは自己語りになるので飛ばしていただいてもかまいません。
- 自己分析
- インターン
- 履歴書の準備と面接練習
- 就職試験
- 第1志望に落ちてめちゃくちゃ落ち込む
- 気を取り直して第2志望に挑戦
- 無事合格
就職活動を始めたのは3年目の春ごろ。
まずは自分のやりたい科目について真剣に考え抜きました。元々、救急に行くか、外科に行くか、精神科行くかで迷っていました。男だしなるべく最初は厳しい環境に飛び込んで自分を鍛えたいと思っていたので・・・。
先に就職した先輩と飲んだり、各科目の先生と相談して悩んだ末に精神科に決めました。
就職したい科が決まった後は病院探しです。実際に病棟に入ることでができて、先輩と話すことができるインターンはめちゃくちゃ重要です。就職説明会の参加程度では大してアピールになりません。【これで完璧】看護学生のインターンシップ準備まとめ【インターンシップ担当が解説します】を読んで夏休みと春休みをうまく活用して、インターンに行きまくりましょう!
就職先が決まった後は、履歴書を準備し、面接と小論文の対策をしました。この時期は卒論が始まり、保健師の実習もあってかなり忙しかったのを覚えています。本当にしんどいです。
しかも就職試験は1回落ちています。第1志望は都立病院を希望していて、試験の第1回目で熱意とともに受験しました。結果は採用ならず。本当に就職したかったのでかなり落ち込みましたね。やる気が一気に消えます(笑)
看護師は就職安泰だ!とか言われますが、倍率の高い病院は普通に落ちます。都立病院は確か倍率は5倍くらいだったような・・・
その後、気を取り直して、7月ごろに第2志望を受けました。ここでは記述試験、面接を行いました。結果合格でした。
要約すると、下記のようになります。
このように、就職活動はかなり忙しいです。バイトとかしてる場合じゃありません。マジで真剣に早めに準備をしましょう。
国家試験の対策については【最短で合格】看護師国家試験の勉強方法を実体験で紹介【問題集あり】を読んで試験対策も始めていきましょう!
就職先の病院選びの極意
KAIが病院を選んだ基準についてお伝えします。あくまでも個人の意見です。
あなたの興味が尽きない科はどこか?
まずは自分が働きたいと思う場所がどこなのか考えていきましょう。
ポイントは2つ
・自分が勉強していて興味を持てた領域はどこか
・病院での就職経験のある学校の先生に相談してみること
今まで沢山の領域に携わってきたはずです。その中でも特に面白いなと感じた科目はありませんでしたか?
例えば、KAIは精神科に関することが滅茶苦茶好きで、勉強が苦にならなかったんですよね。結果的に精神科に就職できて仕事が最高に楽しいです。
もし、あなたが勉強していて面白いなと感じた場合は、絶対にそれがあっています。というのも就職すると、学生の比にならないくらい、専門領域について深く深く勉強することになります。
自分が興味がなければ本当に毎日しんどいだけになってしまうんですよね…それでやる気をなくす同期を何人も見ています。
だからこそ興味が持てる物を探しましょう。興味とかどうでもいい!稼げればいい!という人は給料について調べましょう。病院ごとに給与形態に差があります。【4年目看護師が考える】新卒精神科看護師の給料は高いのか?安いのか?【年収も手取りもすべて公開!】
次に各科目の先生に実際に現場がどんな感じなのか聞きましょう。
実習に行ってもあまり具体的なイメージが持てないので、ふわふわしているんですよね。なので、実際に働いていた先生に聞くのが一番です。
こんな性格の看護師や医師が多いとか、今後のキャリアにどうつながる、とかできるだけ詳しく聞きましょう。現場での働くイメージを高めるのです。
ちなみに精神科を希望している場合はKAIの精神科看護師の役割とは?きついの?やりがいは?【すべて解説します】をお読みください。精神科についての疑問はほぼ解決するはずです。
2つのポイントは前後逆でも構いません。先生と話していて、面白そうだなと感じる可能性もありますので。
これで、自分の興味があることに気づけるはずです。
公立病院、大学病院、民間病院の違いを知る
病院は大きく分けて3つ種類があります。それぞれメリット、デメリットがあります。
メリット | デメリット | |
公立病院(公務員) | ・教育体制が整っている ・凖公務員なので福利厚生が充実 ・安定した雇用 | ・年功序列で昇格しづらい ・副業禁止 ・安定しすぎ |
大学病院(大企業) | ・教育体制が整っている ・困難事例が多いので勉強になる ・専門性が高い | ・年功序列で昇格しづらい ・技術が身に付きづらい ・職員の入れ替わりが激しい |
民間病院(ベンチャー) | ・昇格しやすい ・技術の習得が早い ・看護以外の能力が上がる | ・教育体制は整っていない ・職員の入れ替わりが激しい ・独自のやり方ばかり教わる |
・公立病院なら公務員として安定した給料で平凡に働くことができます。雇用は常に安定し、ゆったりとした生活ができるでしょう。
・大学病院は大企業のように確実なスキルアップができ、人脈も広がります。軍隊のように基礎をしっかり身に着けることができます。
・民間病院はベンチャー企業のようなもので、能力次第でさまざまなチャンスが広がります。その分個人の能力主義です。
KAIの主観ですが、就職した同期や別の病院から来た先輩を見ると、上記のように感じます。どれが自分に合うか考えてみてください。
大学病院から来た先輩は、看護の視点がかなり充実していて頼りになりますが、頭が固い印象です。柔軟性に欠けるというか…
KAIは最初から民間病院に就職しました。精神科なのであまり公的な機関が少ないというのもあります。その分、昇格したり重要な仕事を任されるのがかなり速いと思います。しんどいですが、その分今後のキャリアにつながると考え、日々充実した生活ができていますね。
もちろん大学病院でドクターの玉の輿を狙うのもありです(笑)。
就職後のキャリアを考える
自分の今後のキャリアを考えましょう。
管理者になりたいのか、専門や認定を取りたいのか、学者になりたいのか、バイトをして沢山稼ぎたいのか、安定した生活で早く結婚したいのか…
看護師の王道を行くのであれば、公立病院もしくは大学病院が強いです。教育体制がしっかりしていますからね。大学院への道も近いですし、管理者としての教育もばっちり受けることができます。
邪道を行くなら民間病院です。民間病院は利益を追求する必要があるので、コストの意識や管理の能力が身に付きます。
言い方は悪いですが、ビジネス的観点から医療をとらえることができます。接待など営業的な面もあるので、将来企業したかったり、人脈を作るのにかなり有利になります。
こんなことを書いてますが、KAIは働き始めてから看護師を早く辞めたいと思うようになってしまいました…。
あなたは自分のやりたいことが明確に決まっていますか?その先にある道について先生としっかり話し合ってみてください。
保健師は取っておいた方が絶対に良い
保健師はよほどの理由がなければ取っておきましょう。学生生活が忙しくなりますが、それ以上に就職に有利ですし、将来の給料UPにつながります。実際KAIは保健師の資格を保有しているだけ資格手当がついていますよ。
保健師を持つことでいかに選択が広がるか、看護学生は保健師資格を絶対に取得しよう【人生が有利になります】にまとめているので必読です。
就職活動を始めるのはいつから?
可能であれば、3年目の夏休みに2~3つ、春休みに2~3つインターンに行きましょう。
そして第一志望の病院の1回目の就職試験に挑戦しましょう。
インターンはいかないと損です。そもそもインターンに行っていないのに志望理由を言われても、「こいつ何言ってんだ?」と思われるだけです。
看護師は需要に対して供給が少ないので、合格はできると思いますが印象が悪いことに変わりはありません。また、1つの病院だけに行っても違いが分からないので、比較できるように複数の病院に行きましょう。
3年生の夏休みに入る前には自分の就職先についてきっちり考えていきましょうね。
履歴書と就職試験の対策について
最後に就職試験の対策について語っていきます。
履歴書と志望動機は先生の添削のみでOK
履歴書は先生に添削してもらえばOKです。
先生は普段教員をしていますし、採用側の人間です。文書を書くことには非常に慣れています。自分で書いたものをしっかり見てもらいましょう。KAIは3回くらい見てもらってOKがもらえましたよ。
履歴書は1枚定型文が作れれば、それを使いまわせるので問題ありません。看護学生の履歴にそんなに大きな期待はしていないので、履歴書レベルでは差は出ないと思っておきましょう。
面接は友達と繰り返し練習、そのあと先生に3回挑戦
KAIが実際に行った面接の練習です。参考にしてください。
- まずは先輩から聞いたり、ネットで面接で聞かれた質問を確認
- 質問に対する回答集を作成
- 友達と何度か練習。自然に頭に浮かぶようにする。(意外と緊張するはず。)
- 違う先生に3回チャレンジ
それぞれの視点からアドバイスをもらうことで、より面接に慣れることができます。
面接は回答の内容より、コミュニケーションスキルと頭の回転の速さが重要ですよ。
参考までにKAIが就職試験で聞かれた面接の質問をさらしておきます↓
☑都立病院
志望理由
実習で印象に残った事例
その事例の看護で注意したこと
他の精神科ではなく都立である理由
☑2個目の病院
志望理由
他の精神科ではない理由
今後どのように働いていきたいか
質問したいこと
小論文の対策は必要なし、不安ならジョブカフェ
学生であればレポートを沢山書いているはず。特に練習は必要ないかと思います。KAIはネットで少し調べて、過去問を解いただけでした。だから落ちたのか‥。
小論文も過去問があるはずなので要✔。
もし、どうしても不安な場合はジョブカフェを使用しましょう。
ジョブカフェとは若者の就職支援をしている機関です。ハローワークのようなもので、小論文だけでなく、面接の練習もしてくれます。
もちろん全て無料なので、ぜひ活用してみてください。
結論:就職活動は早めに動けば不安は解消できる
1回目の就職試験に落ちた時は本当にへこみました。しかし、しっかり準備していたおかげですぐに次の行動に移ることができました。
就職活動では何が起きるか分かりません。しかし、漠然とした不安は行動することで解決することができます。
1人で全て管理するのは結構難しいので、友達とインターンに行くというのも良いかもしれません。KAIは男の同期5人とインターンに行ったこともありました。
いづれにせよ、就職活動は早めに始めるのに越したことはありません。就職先が決まらない!?という事になる前に早めに行動していきましょう。
就職試験が終了したら学生の教科書は必要なくなります。「看護師の教科書はどうしてる?必要ないのですぐに売るべき!【メディカルマイスターがおすすめ】」を読んで、高額買取を狙いましょう!
ちなみに就職活動はタフな旅になります。高性能なリュックがあると便利なので【看護学生におすすめのリュック厳選4つ【周りと差がつく】を読んでみてください。
この記事が参考になれば幸いです。
読んでいただき、ありがとうございました。